剪定でお手入れ

剪定の時期はいつがベスト?

剪定のイメージ

剪定は、樹形を保つためや、病気にかかりにくくするために行います。雨の多い時期は葉っぱが多いと蒸れてしまい、病気発生の原因になりますので、枝をすくことで風の通りを良くし蒸れを防ぎます。ですが、いざ自分で剪定を行うとなっても、枯れてしまったら・・・と思うと、なかなかできないという方も多いのではないでしょうか?剪定は落葉樹か常緑樹なのか、木の種類によってもいつ頃の剪定がベストなのかが変わってきます。剪定の時期についてみてましょう。

剪定の時期

剪定シーズンは冬と夏がよく知られていますが、春と秋に剪定をしてはいけないというルールはないので年中いつでもその気さえあれば作業をしてもいいし、自分でやる時間がなければ植木屋さんに電話してスケジュールの確認をすればオッケーです。大きく剪定するのは寒くなってから、と覚えている人も多いですが、暖かな春の陽気の中で行われる春期剪定が一番楽しい気分で行えるのではないでしょうか。この時期の剪定は新緑が伸び始める頃、成長してしまう前に行いますがその理由は枝振りを調整するために行われるからです。そこそこ伸びてから「これ邪魔だしカットしよう」と切り落とすのではなく、「これが伸びたら邪魔になりそうだから早めに切っちゃおう」というのです。なので植物がどのように成長するのかを知っていなければどこをカットするべきなのか判断不可能となり、素人が無駄にやる気を出して取り掛かると適当に大切な部分までカットしてしまう恐れもあります。その場合は自己責任となるので、植木屋さんに「あなたが来てくれないから自分で剪定したのだけど失敗した」と文句を言うのは筋違いです。現状の見た目で今邪魔な部分を切るのならわりと簡単ですが、数ヶ月先を予見して剪定することになる春期剪定はベテランに任せたほうがいいかもしれません。職人の技を見て吸収してから「自分でやってみよう」と行動したほうが、近所の主婦にも評判のよい庭園になるでしょう。

夏季剪定

夏に行う剪定は、今邪魔な枝をカットする分かりやすい作業が中心になります。日の光を浴びて伸びすぎた枝を切り、庭木の形状を整えることが第一の目的です。年間を通して一番草木が成長するのがこの季節なので、放置しておくと見苦しい樹形に枝葉が伸びてしまったりテリトリーを抜け出して迷惑な方面に突き進んでしまうこともあり、育成の早いタイプは特に注意が必要でしょう。垣根を越えて隣人の敷地に侵入して他所の家の庭に葉を落下させてはいけませんし、伸びすぎる前に対処しなければ近所付き合いにも支障が出てきます。限られたスペースで、許される範囲内で成長する場合も、あまりに密集してしまうと通気が悪くなったり日当たりの悪い箇所が生まれるので喜ばしいことではありません。葉が生い茂りすぎて風が吹いても内部には新鮮な空気が届けられないと、それが人間でなくてもちょっと苦しくなってきます。日光を浴びられる葉の割合も少なくなり、奥に埋もれてしまった可哀想な葉っぱは暗闇の中で光合成もできずに枯葉になるしかありません。なので適度な枝葉の量をキープするために夏季剪定を行うのですが、これはある程度の技術さえあれば植木屋さんに依頼するまでもなく、休日に家主が剪定ハサミを手にしてチョキチョキと片付けてしまえるでしょう。さすがに小学生の子供に好きにやらせるのは不安ですが、年中植木を鑑賞しているオトナの方なら問題なく作業を完了させられると思います。

秋期剪定

師走の近い食欲の秋は草木も活動を控えて休息を開始するシーズンなので、あまり樹木を切ったり刈ったりするのは良くありません。ですが庭木の剪定を秋風の吹くこの時期に行うことはよくあります。生命の息吹を感じられる春まではほとんどこのままの姿で数ヶ月を過ごすので、見栄えの良い樹形に整えようという考えがあるからです。あまりに不恰好な形状で年を越しては切ない気持ちになるので綺麗にカットしましょうね、夏に伸びすぎた分を切っちゃいましょうというわけです。危険な形になっていたらそのまま半年近くも放置するわけにもいきませんし、それなりに意味のある秋期剪定なので忘れてはいけません。もう少し寒くなってからの冬期剪定もありますがこちらは春に備えてのカットです。暖かくなって本格的に樹木が成長を始める前に、基本的な枝振りを整えるために早めに剪定をするのです。これは先を見据えての剪定になるのでプロに任せたほうがよさそうでしょう。不要になりそうな箇所を切り落とすので、それを見極める眼がないと適切な剪定を遂行することは不可能なためです。なにより寒いので自分でやりたくないでしょうから、年を越す前に植木屋さんにメールして秋期・冬期剪定をお願いするのが賢い選択でしょう。寒いの大好きというのなら自分でやってもいいですが、あまり無茶苦茶な樹形にならないよう気をつけて作業してください。